9月に入りちょっとだけ秋らしくなってきたでしょうか。
さて、今週は、
です。
(いつもの先輩・後輩の対話で進めていきます。文頭のマークが◆◆→先輩、◎→後輩 です。)
【M&Aとキャリア】先輩と後輩のコーヒーブレイク(4)
ファンドさんに転職を検討している後輩の友人がいるようです
◎先輩、こんにちは。今日は雑談なんですけども、私の大学時代の友人が他社なんですけども同業(FA業務)でして。
◆◆そうなんだ?
◎それで、その友人が「PEファンドに転職するんだ」と息巻いているんです。
◆◆まあ、シニアアソシエイトくらいになるとこのままFAでいくのか別の道をいくのか考える人が増えるよね。
◎それで、PEファンドって転職先としてどうなんですかね?個人的にも気になっておりまして。
◆◆ふーむ、ご存知の通り僕自身はPEファンド出身でもなんでもないよね?
◎ですね。
◆◆そういう前提でこれまで協働したファンドの皆様方からのコメントをふまえての外の人間による噂話の域を出ないという立て付けでよければ考えてみようか。
◎ええ、お願いします。
FAからジュニアで転職するとまずはモデリングばかりすることになる
◆◆いくつかのファンドさんが同様にコメントしていたけれども、基本的にFA出身者はまずはモデリングばかりすることになるらしいよ。
◎なんだかそれって今(FA)と同じですね。
◆◆Valuationモデル(DCF)を作り込むというよりも、買収資金とその投資額に基づいて、キャッシュフローが回るかということと、IRRがどのくらいになるかという分析がメインだったりするらしいから、必ずしも作るモデルが今と同じということではないらしいけれども。
◎そうなんですか。でも、エクセル作業がメインになるっていうのは面白さという意味ではちょっと肩透かしですね。たぶんPEファンドに転職しようとする人は
「やっぱり、自分で投資してハンズオンで実業に関与したい!」
といった感じに考えてると思いますので。
◆◆たしかに、想いはわかるんだけども、PEファンド側としても人材育成のために採用しているわけではないから、適材適所といういみではFA出身者はモデリング担当として使い始めた方が間違いがないんだろうね。
◎モデリングから卒業することはできないんですかね?
投資先に関与できるかは運次第!?
◆◆まずはモデリングから関与したとしても、その案件で勝てて買収までできればそのまま継続して担当者として投資先に関与できることもあるらしいよ。
◎なるほど。
◆◆でも、そもそも買収に勝つのがとても難しいらしいけども。
◎たしかに最近は良い案件ですと無数のファンドがワラワラと札を入れてきますし。そんなに良く無い案件でもプロセスレターとIMだけは欲しいって言われますからね。
◆◆そうなんだよね、PEファンドと呼ばれる主体もいろいろ増えているので、彼らから見た競合も多く、勝つのはなかなか一筋縄ではいかないらしいよ。
◎そういう意味では投資先に関与できるかどうかというのは、まず勝てる案件に関与できるかどうかというところの運試しから始まるわけですね。
ファンドのその他の仕事は?
◎ファンドの仕事しては、
- 買収案件検討
- 買収先へのハンズオン関与
があることはわかるのですが、それ以外にどんな仕事があるんですかね。
◆◆バックオフィス業務は割愛すれば、あとは資金調達があるよね。
◎組成する新規ファンドの出資者を募るってことですね。
◆◆そういうこと。
◎その仕事はFA出身者も関与するのでしょうか。
◆◆いきなり主担当として関与することは稀だと思うよ。いろんなケースがあるみたいだけども、金融機関(主に銀行)で顔の広い方がその辺りを担当することもあるみたいだね。
◎わかりました
◆◆繰り返しだけど、外から見た勝手推察の話だから鵜呑みにしないようにね。