M&Aアドバイザリー(FA業務)の面接対策(6) 〜入社後にFAの仕事が自分に合わなかったらどうする?〜

M&Aとキャリア
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引き続き、M&Aアドバイザリー(FA業務)の面接対策として、よく聞かれる質問の意図と回答方針の立て方について検討しております。

今回は第6回目の記事として、

  • 「入社後にFAの仕事が自分に合わなかったらどうする?」

という質問について考えてみたいと思います。

特に未経験者は考えておくべき質問

面接で問われるから、という以前の話として・・・

M&AアドバイザリーのFA業務に関して、未経験で応募する人は冷静に考えておいて欲しいことがあります。

それは、FA業務に実際に採用されたとして、自分に合わなかった場合にどうするのかということです。

すなわち、面接をクリアして採用をされたとしても、それはゴールではなくスタートであり、そこから怒濤の実務が始まります。そして、その際に、実際の仕事が入社前のイメージと違ったり、また自分の知識や能力の限界を超えていると感じたりして、

「もしかしたら、FA業務は合わないかもしれない」

と思ってしまった場合にどうするのかを前もって考えておいた方が良いのではないかということです。

良い投資家は損切りが上手いと言いますが・・・キャリアの損切り?

投資なら分かりやすかったのですが・・・

仮に投資なら、「損切り上手は投資上手」という考え方もありますが、キャリアの場合はそう単純に行くでしょうか。

自分の有限な時間を費やす仕事ですが、それを

「なんだか合わないなあ・・・」

といって簡単に損切り(退職)してしまっても良いのでしょうか。

一方で、明らかに「合わないな」ということが分かっていても、それを塩漬け(無為に辞めずに時間を過ごす)にしておくことは望ましいことなのでしょうか。

人生の時間は有限だから・・・

ここは単純にスパッとわりきれるようなものではないと思います。

投資の場合と異なり、時間を費やすキャリアというものは後戻りできませんし、時間は有限なので、

「これはもう埋没原価だから」

といって、スパッと割り切るのも気分的にうまく行かないこともあります。

そもそも、上手くいっているのかどうかの評価軸は?

さらに投資の場合には数字で「損か益か」がはっきりするという評価基準の明確性がありますが、キャリアの場合、何を基準に上手くいっているのかどうかを決めるのかという問題もあります。

もしかしたら、今は上手くいっていなくても、仕事に慣れて経験を積むとそれが天職になる可能性もあります。でも、どのような状況でも、客観的に分かりやすく数字に結果が表れるわけではなく、「なんとなく」の域を出ません。

そんなわけで、キャリアのについては複雑な前提・状況を整理して、いろいろなカード(選択肢)を用意しておくのが良いと思います。

面接での回答方針

ということで、面接官から、

「入社後にFAの仕事が自分に合わなかったらどうする?」

という趣旨の質問がなされたときも、単純に

「●●します!」

とスパッとした単純な回答をするのは望ましくなく、丁寧に色々なケースを考えて回答をしていくことになろうかと思います。

分析思考で状況をケース分けする

単に「合わない」という表現で思考を停止させずに、詳細に何が合わない原因なのかを追求し、その対策が可能かどうかを検討することになります。

能力、知識、スキル等が足りないのであれば、それを補うように行動することになるでしょうし、それらを追求してもやはり合わない、足りないのであれば、クライアントや会社の同僚に迷惑をかけないためにも辞めるという判断になるかもしれません。

いずれにせよ、

「自分の状況を客観的に判断し、何を修正すべきかを考えることが重要だと考える」

というのが回答の骨子になるのだと思います。

分析思考はFA業務にもつながる

FA業務においても分析思考が必要になるため、自分のキャリアについて客観的に状況を整理し、場合分けした選択肢を提示できるという能力は仕事でも役に立ちます。

具体的にFAの仕事は、M&A案件の各局面でクライアントにとっていろいろな選択肢があり、そしてどの選択肢もベストの選択肢ではなくメリットとデメリットが共存している状況で、何かを助言しなければならないというものです。

それは簡単に、

「これでいきましょう」

と言い切れる性質のものではなく、粘り強く協議・交渉・説得をしていくタイプの仕事です。

なので、自分の仕事についても仮に合わなかったとしてその場合にどうするのかにつき、単純に割り切った考え方をせずに、色々なパターンを想定して、その中で現実路線のなるべくベターな選択をするという考え方で回答を組み立てれば、面接官に対してもそれなりに良い印象を残せるのではないかと思います。

さいごに

いずれにせよ、総論としては、自分に合わないと思っても簡単には諦めずに、何が足りていないのかを分析してそれを補強するように頑張るという方針で答えれば良いのかと思います。

(次回の記事)

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