M&Aアドバイザリー(FA業務)の面接対策(2) 〜なぜウチの会社なのか?〜

M&Aとキャリア
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前回から、M&Aアドバイザリー(FA業務)の面接対策として、典型的な質問の意図と回答方針の立て方について検討しております。

今回は第2回目の記事として、

  • 「なぜウチの会社を選ぶのですか?」

という質問について考えてみたいと思います。

多数ある競合他社から当社を選んだ理由

前回の記事では

  • 「なぜM&Aなのか?」

という志望動機についてどのような説明ロジックを組み立てれば良いのかについて検討しました。

面接において、なぜM&Aなのかの質問の次によく問われるのが、

  • 「M&Aのアドバイザーをやりたいという話はわかったんですが、なぜ当社なんですか?」

という質問です。

この質問の回答方針を考えていきましょう。

本音ベースでは

応募者の本音としては、

  • たまたま転職活動のタイミングで募集していたのが御社だった
  • 転職エージェントに勧められたから
  • 複数面接を受けているうちの1社でしかなく、他社との差別化点はむしろ聞きたいくらいだ

というところかもしれませんが、それをストレートに言ったら、基本的に落とされるでしょう。

建前を上手く組み立てる

M&Aアドバイザリーの仕事でも、クライアントに対して本音だけぶつけていけるわけはなく、オブラートに包んだり、クライアント自身に気付いていただくように誘導したりと、あの手この手で上手く立ち回る必要があります。

ですから、この「なぜウチなんですか?」という質問についても、その回答のスタンスをみて、その人物がM&Aアドバイザリーの仕事をやって行けそうかを見極めるひとつの要素にしようとしていることは間違いありません。

御社の志望理由の説明ロジック(例)

「なぜ御社なのかと言いますと、、、」

という説明をするにあたり、基本的には、大項目から小項目へという流れで説明するのが良いと思います。

すなわち、

  • なぜM&Aなのか(これは回答済の前提)
  • なぜ投資銀行なのか
  • なぜ外資系or日系なのか
  • なぜ御社なのか

という流れで説明するのが良いように感じます。

なぜ投資銀行なのか

なぜ御社なのかを主張するために、M&Aアドバイザリーの仕事をやりたいということは面接官に理解されたとして、次はそれを投資銀行でやっていきたいこととして説明する必要があるでしょう。

M&Aアドバイザリー業界のマッピングをした次の記事をご覧いただけると各プレーヤの位置づけがある程度わかると思いますが、投資銀行、メガバンク、会計事務所または独立系のうち、投資銀行の特徴は、

  • 公開買付代理人等の証券会社独自の業務ができるか
  • エクイティファイナンスとM&Aを関連づけて提案できるか

ということだと思います。

要はTOB案件や大型案件に取り組みたいから、証券会社の機能を持ち、提案力(営業力)もある投資銀行のカテゴリーを選ぶのだ、という主張をしていけば良いのかなと思います。

(参考記事)

Financial Advisory(FA)業務の説明 〜M&Aアドバイザリー業界をマッピング〜
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なぜ、外資系or日系なのか

外資系と日系の投資銀行の違いも先日記事にしましたが、それぞれ特徴があるので、その特徴をプラス方向に解釈して、主張していくことになるのだと思います。

(例として日系の場合:M&Aアドバイザリーの仕事は案件数をこなしてこそ力がつくと思うので、案件数が多い日系証券に行きたいと思った)

(参考記事)

外資系と日系の投資銀行(証券会社)のM&Aアドバイザリー(FA)チームの比較
投資銀行(証券会社)のM&Aアドバイザリーチームに就職しようとしたときに、 外資系と日系 のどちらにしようかということで悩まれる方も居るようです。 新卒採用で片っ端から受けるにせよ、中途採用でピンポイントで受け...

なぜ御社なのか

これまでの、M&Aの理由→投資銀行→日系 という流れをふまえて、なぜ御社なのかということを説明していくパートになります。

基本的には、各社それぞれ特徴がありますので、その特徴を強みとして解釈し、その強みを持つ御社で働きたいのだということを主張すれば良いでしょう。

ここで、日系各社や外資系上位ならば強みがある程度明確ですが、そうでないファームの場合はどのように強みを説明するのかはちょっと悩みどころはあります。いずれにせよ、転職エージェントに応募先の業界内での特徴や強みを聞いておくべきだと思います。

さいごに

「なぜウチなの?」

という質問には、潜在的に面接官として自社の強みを語って欲しいという気持ちがあると思います。

一方で、他社の悪口は言うべきではありません(中途採用では、基本的に何社か並行して受けているだろうと推察され、この応募者は他社ではうちの悪口を言っているに違いないとの烙印をおされてしまいます)。

(次回の記事)

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