電話会議を効率的・効果的に進めるためのポイント

仕事術
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昨今の激変する環境下において、参加者それぞれが遠隔地にいる中で会議をおこなうケースが増えてきています。その場合の手段としては電話会議・ビデオ会議(Web会議)が一般的でしょうか。

社内会議のみならず、外部の方(クライアント)との会議も対面ではなく電話会議やビデオ会議でおこなう場面も多くなってきています。

IT業界とは異なり、M&Aアドバイザリー業界はビデオ会議(Web会議)よりは音声のみの電話会議の方がまだ多い印象ですが。

いずれにせよ、どんな業界であっても、参加メンバーが遠隔地にいる会議をいかに上手くおこなえるかが、ビジネス上の重要なポイントのひとつになってきていると思われますので、今回は電話会議を有効活用できるようなエトセトラを考えていきましょう。

具体的には、

  1. 事前準備
  2. 実際の会議の進行
  3. 事後フォロー

の3つの側面でそれぞれのポイントを見ていきます。

電話会議の事前準備のポイント

どんな会議もそうですが、特に電話会議は事前の準備が重要です。まずは、事前準備として、会議資料の準備と電話会議システムの準備について見ていきましょう。

会議資料の事前共有

対面の会議と異なり、電話会議は基本的に音声が主体となります。ですから、事前に会議で用いる資料を共有し、会議のテーマをしっかりと見える化しておくことが重要です。

事前に共有すべき資料としては、説明したいコンテンツのみならず、会議のアジェンダも共有しておくことが望ましいです。アジェンダがあれば、その会議の全体像がつかめますので、参加者も電話会議中に迷子にならず、効果的に会議を進められるはずです。

また、社外の方も含む多くのメンバーが参加する場合には事前に参加予定者の一覧も共有しておくとよいでしょう。

PDFでの資料共有が望ましい

会議の資料はなるべくPDFで共有した方が良いでしょう。

といいますのも、たとえば、パワーポイントとかワードファイルとか、加工可能なデータで共有しますと、ファイルを開いている環境次第では見え方が崩れたり、ページ番号がずれたりする可能性があります。それらのリスクをあらかじめ排除するためにもPDF化して共有することが望ましいでしょう。

さらに細かいTIPSですが、PDFのページ番号と各ページの下部に記されているページ番号が異なる場合が多いですから、どちらのページ番号を示しているのかを宣言しておいた方が望ましいです。

原則としては、各ページの下部に記されている紙面上のページ番号を参照する方が無難です。

アクセス方法と添付ファイルはひとつのメールで完結するように

電話会議の調整から事前資料共有までは基本的にメールベースでのやりとりとなると思います。

この点に関して、よくやってしまうミスとしては、五月雨式に必要な情報を異なるメールで送ってしまうということです。電話会議の参加者は、参加直前に関連するメールを開いて準備すると思いますが、PINコードとアジェンダと討議用資料とがそれぞれ別々のメールになっていたら、かなり不便だと思います。

なので、ファイル添付が繰り返しになってしまったとしても、このメールだけ見れば電話会議へのアクセス方法から必要な添付ファイルまで全部揃うというメールを作り込んで、

件名:5/27 ●●に関する電話会議(最終案内)

としてリマインダー的に送付しておくことも検討した方がよいでしょう。

電話会議システムの事前準備と設定

スケジュールは非公開で登録

電話会議を開催する際、参加者のスケジューラーをオンラインで登録するケースがあると思います。

その際には、必ず非公開設定をすべきです。

多くの企業ではある程度(同一部署等の社内メンバー限定)で範囲内で他人のスケジュール閲覧が可能な設定になっていると思いますので、電話会議の参加方法(電話番号・PINコード等)が公開登録されている場合、悪意を持つ第三者に参加されてしまうおそれがあります。

ワンタイムPIN又は第2暗証コードの設定

電話会議を開催する際のリスクのひとつは、意図せざる第三者の入室です。

特に、参加者PINを固定して使い続けるケースで、2つの電話会議の時間帯が連続したりすると、前の会議の参加者がその後の会議に引き続き参加してしまう可能性があります。しかも、音声のみなわけですから、その第三者の入室(混入)に最後まで誰も気づかないかもしれません。

インサイダー情報を取り扱うM&Aアドバイザリー業務において、電話会議に意図せざる第三者が入室してしまうことはあってはならない話です

それを防ぐための仕組みとして、

  • ワンタイムPINの利用
    • 特定の時間帯のみ有効となる参加者PINコードを使用して電話会議に参加できるようにするもの
  • (参加者PINを固定利用する場合の)第2暗証コードの設定
    • 毎回同一の参加者PINコードを使い回すものの、参加者PIN入力後、追加で第2暗証コードの入力が求められ、それらが合致しないと入室できないもの

といった方法があります。

具体的な利用方法はそれぞれの契約している電話会議システムの説明に譲りますが、セキュリティ意識の高いM&Aアドバイザリーファームでは、ルールとしてこれらの対策を取ることを原則としている会社が多いようです。

入退出音と参加者名の録音設定

入退室音の設定

電話会議は、参加メンバーが入室・退室した際に効果音が鳴るような設定ができます。

少人数の会議では入退室音を鳴らす設定にしておいても差し支えはないですし、むしろ意図せざる切断が起きた際にケアできるので、原則としては入退室音を鳴らす設定としておくべきでしょう。

問題は、数十人を超える人数でカンファレンスを行う際に、入退室音を鳴らす設定にしている場合です。個人的には、ある程度の人数以上の電話会議では、(会社のルールで許容されるならば)入退室音は鳴らない設定にしておくべきと思います。

実際に、ときどき外部の電話会議形式の研修会に参加することがあるのですが、その際に参加者の入退室音が鳴る設定になっていると、途中からメンバーが追加される都度参加効果音が鳴るためとても気になります(さらに後述する参加者名録音機能までオンになっている場合には目も当てられません)。

参加者名録音

電話会議の参加時に、参加者名を録音できる機能があります。

たとえば、参加者名を「AA証券の甲です」と録音すれば、入室時に

「『AA証券の甲です』が入室します」

と自動音声でコールされ、参加者全員に周知されます。

この機能をオンにするかオフにするかは悩みどころですが、小規模の会議であればオンにしておいても差し支えないと思いますし、誰かが落ちた際に気付きやすいところはメリットでしょう。会社のルールでこの機能のオン・オフに裁量があるならば、適宜設定を変更すると良いと思います(個人的には使わないケースの方が多いですが)。

マニュアルを読もう

電話会議システムのマニュアルをしっかりと読む方は少数派なのかもしれません。

しかしながら、細やかな設定をしてスムーズに会議を進めるためには、事前に望ましい設定をしておく必要があります。そのためには自社で契約している電話会議システムの機能を隅々まで把握しておくことが重要です。

ぜひ、電話会議のマニュアルを熟読してみましょう。今回ご紹介した機能以外にも会議を効率的に進める機能があるはずです。

電話会議の議事録の作成主体の決定

電話会議の終了後は、できるだけすみやかに参加メンバーへ議事録を送付し、会議内容を確認してもらい、次へのアクションを促す必要があります。

したがって、誰が議事録を作成するのかを事前に決めておくことが重要です。

基本的にはフィナンシャル・アドバイザー(FA)が関与する電話会議は、FAが議事録を作成することになろうかと思いますが、仮に顧客に議事録作成を要求されなかった場合でも、内部メンバーとの会議内容の共有化目的でメモ程度は作成しておくことが望ましいと思います。

電話会議進行上のポイント

ここからは実際に電話会議を進行する際のポイントを挙げていきます。

主催者は5分前行動の徹底を

まず、原則として電話会議の主催者は遅くとも5分前位にはアクセスしておくべきです。

電話会議設定次第では、主催者が乗らない限り、参加者にずっと音楽が流れる設定になっていることもあります(場合によっては相応に相手の心証を害します)。

外部のクライアント等、重要な相手が電話会議に参加する場合には特に注意しましょう。

出欠確認と音声チェック

電話会議は顔が見えないわけですから、誰が電話会議に乗っているのかを全員で認識することから始める必要があります。なので、会議をはじめるに際し、最初に主催者が参加者の確認(点呼)をする必要があります。

なお、事前に参加予定メンバーの一覧(参加者リスト)を共有している場合には、そのリストを見ながら確認していくと良いでしょう。

ちなみに、無意味に時間を使わないためにも参加する主体(会社)ごとにまとめて参加者メンバー名を述べてもらうようにすることが一般的と思います。

(例)AA証券は、甲・乙・丙、以上3名で乗っております。

電話会議ルールの確認

次に、実際の会議内容に進む前に、電話会議特有のルールと言いますか、進め方の留意点を進行役から最初にガイダンスを示しておく方がスムーズでしょう。一般的には次のようなルールを定めることが多いです。

  • 発言前には名乗りましょう
  • 話し手以外は原則ミュートにしましょう
  • 録音の有無は確認しましょう

発言前には名乗りましょう

何度も会議を繰り返しており、参加者の全員が声だけで誰か判断できるような間柄である場合は別ですが、一般的には声だけでは誰が発言しているのかわかりにくいです。

そのため、基本的には発言前には「AA証券の甲ですが・・・」という感じで切り出す方がベターだと思いますし、それを最初にルール化しておくことも一案だと思います。

話し手以外は原則ミュートにしましょう

電話は意外と周囲の音を拾ってしまいます(たとえば隣の席の人の声やキーボートのタイピング音など)。それらは人によってはかなり気になりますし、周囲の声は場合によっては秘密情報である可能性もあるわけです。

意図せざる音の混入を防ぐために、会議の冒頭で、話すとき以外は原則として電話機をミュート(消音設定)にしておいていただくよう、参加者全員にお願いしておくべきでしょう。

録音の確認

電話会議は録音機能が付いているケースもありますが、録音を開始した際には参加者全員に録音が開始された旨の自動アナウンスが流れることが一般的かと思います(法的に無断録音がグレーだからかもしれません)。

したがって、会議メンバーに事前に当該会議を録音したい旨を通知せずに録音を開始することはやめましょう(仮に、事前案内なくその会議を録音したい場合には、まずはじめに録音する旨を述べてから録音機能をオンにしましょう)。

進行のポイント

アジェンダと終了時刻の確認

具体的な議論に入る前に、まずは事前に共有してあるアジェンダに沿って、電話会議の全体像を確認するところから始めましょう(対面の会議よりも進行役(会議の主催者)が会議を仕切らないと進捗していきませんので気をつけましょう)。

あと、意外と忘れがちなのが、会議のエンドの時間の確認です。

電話会議をアレンジした際に終わりの時刻も決めているはずではありますが、多忙な方が参加される会議では、1時間確保したはずが、突然に「30分で終わらせて欲しい」と言われることがあります。特に、会議の途中で「実は30分しか時間がないんです」と言われると、進行役としてはかなり困ったことになります。

なので、そうならないためにも、冒頭で会議のアジェンダに触れるついでという感じで、エンドの時刻を念のため確認しておく方が無難です。

会議の適切なファシリテート

具体的なテーマの中身に議論が移った後も、進行役はファシリテーターとして適切に動く必要があります。たとえば、議論が噛み合っていなそうな雰囲気にあれば進行役がそれぞれの発言をまとめて再確認したり、適切なメンバーへ回答を促したりすることが必要となってくるでしょう。

またひとつのテーマが終わる都度、そのまとめとして何が決まったのかを簡単に述べることも必要かもしれません。

とはいえ、ファシリテーターとして必要な振る舞いは対面の会議のそれとさほど変わるわけではないとは思いますので、この辺りの話はまた別の機会にまとめようと思います。

事後フォロー:電話会議終了後のポイント

(少人数での)ラップアップ

社外の方との電話会議のあとは、特にそうなんですけれども、会議で決まった内容を確認したり、必要なアクションの役割分担をしたりする必要が出てくることが多いです。

社内メンバーが会議室にこもって一緒に電話会議に乗っているのであれば、電話を切った後そのままラップアップをして必要なアクションをとります。

一方で、社内メンバーも在宅勤務等で各所から電話に乗っている場合には、短時間でもいいので社内メンバーと個別にラップアップの電話をするなり、別のPINコードを事前に準備しておいてそちらで社内メンバー限定の小セッションに入るなりすれば良いと思います。

このラップアップの際に、後述する議事録に記載する主なポイント(決まったこと、今後のアクションプラン、今後のスケジュール、等)のイメージを皆で共有しておけば、議事録の書き手も作業がだいぶ楽になるでしょう。

議事録の迅速な共有

あらかじめ議事録が不要とされる電話会議は別ですが、一般的には、簡易メモでも良いので電話会議終了後には速やかに議事録を共有すべきです。

といいますのも、電話会議は対面の会議とは異なり、それぞれの参加者の様子が視覚的には見えないわけですから、議事要旨を見える化し、その後の実務作業の便宜と合意されたことの確認に備えておくべきだからです(言った・言わない / 決まった・決まっていない 問題を避けるためにも)。

なお、社内メンバーのみ参加しているような簡単な会議なら、ワードファイル等で議事録を作成せずにメールに直接内容を記載して送るでも構いませんので、とにかく鮮度が命だと思います。

議事録の書き方自体は対面の会議と大きく異なるわけではないので、次の記事が参考になると思います。

議事録の書き方(2019年版)
FA業務においては、クライアントから議事録の作成を要請されることがあります。 全ての会議の議事録を必要とするケースもあれば、重要な会議だけ議事録が欲しいと言われるケースもあります。 いずれのケースであっても、必要十分な議事録をタ...

さいごに

FAは電話会議の主催者となることも多いのですが、案件チームの後輩によってはきめ細やかに運用するメンバーもいれば、若干危ない感じの運用になってしまうメンバーもいます。

電話会議のアレンジは地味でつまらないことかもしれませんが、クライアント側はそれぞれのFAがどのようにアレンジして電話会議を進めているのかをよく見ているようです。

お互い、チームとして気をつけていきたいものです。

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